操縦適性
前回はパイロットになるための適性について、協調性や責任感などが大切だと書きました。その他にも飛行機を操縦するにあたっての適性についても考えてみたいと思います。
前回はパイロットになるための適性について、協調性や責任感などが大切だと書きました。その他にも飛行機を操縦するにあたっての適性についても考えてみたいと思います。
旅客機のパイロットに求められる人物像とはどのようなものでしょうか。私もパイロットを目指して頑張っていた時、自分には適性があるのか悩んでいました。周りにパイロットの知り合いもおらず、実際に旅客機を飛ばしている人たちはどんな人達なんだろうと思っていました。
パイロットに求められる人物像といっても実際に飛ばしている個人個人は個性豊かで人それぞれです。皆がスーパーマンのような能力を持っているわけではありません。パイロットに向いている人物像は、絶対というものはありませんが実際に私の周りの同期や先輩方・後輩達を観察したり、また自身でもパイロットになる訓練を受けてきて、共通している部分があると思います。その特徴を持った人たちが自然と選別されてきたのかもしれません。その一部をご紹介したいと思います。
私自身は航空大学校を卒業して、エアラインに就職しましたが、日本でエアラインパイロットを目指す方がまず考慮すべきが航空会社各社の自社養成、そしてその次が航空大学校への進学でしょう。(航空大学校受験対策)この二つの選択肢が費用や学費、実績、教育水準を考慮してまず目指すべき進路です。まず自社養成試験への合格をめざし、合格できなければ他の就職活動の状況を考慮しつつ航空大学校の受験を考えてみてはいかがでしょうか。航空大学校であれば、大学卒業後に入学することも可能です。(日本でエアラインパイロットになるには1 2)
JAL・ANAの自社養成であれば4年制大学または大学院卒業・修了以上が必要ですし、航空大学校への進学も修業年限4年以上の大学に2年以上在学して単位をとっておく必要があります。航空大学校は短期大学又は高等専門学校も可能です。
私立大学のパイロット養成コースは高額な学費がデメリットですが、若くしてエアラインパイロットになれるメリットがあります。(私立大学のパイロット養成コース)
人生において飛行機を利用するのはどんな時でしょうか。旅行、仕事、留学、転勤、きっと様々な理由で飛行機に乗られていることでしょう。ずっと楽しみにしていた旅行、家族や友人に会いに行くための旅、修学旅行や新婚旅行、大事なプロジェクトを任されての移動、初めての飛行機・海外生活、などその人一人ひとりの想いをもって飛行機に乗ってこられるのだと思います。喜びや期待、ワクワク、驚き、不安・・・そんな一人ひとりの人生のドラマを想像しながら、そのお手伝いをする。また、空港に見送りに来られているかたをはじめ、乗客一人ひとりの周囲の人たちの想いも乗せながら。
絶対の安全を確保しながら、可能な限り快適に、時間通りに。コクピットから乗客の姿は見えませんが常に頭の中では考えながら最高のフライトを提供できるように頑張っています。
そして無事目的地に着いて、何事も無かったかのように飛行機から降りていくお客様の姿をふと見たときに感じる達成感こそが、私のパイロットとしての一番のやりがいです。