パイロットと年収 2 金持ち父さんになれる?

最終更新日 2021年3月17日

パイロットは比較的安定して高収入を得られる職業です。では、パイロットになれば金持ち父さんになれるでしょうか。

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どのくらいお金持ちになりたいか

みなさんがお金持ちというとどんな生活をしているイメージでしょうか。世界中に別荘があり、クルーザーに乗ってきれいな海の上で過ごしたり、ビジネスジェットを貸し切って旅行に出かけ、一流ホテルで洗練された時間を過ごす生活。
都心の夜景の一望できるタワーマンションに暮らし、家事や面倒なことは執事に任せて、悠々自適に暮らす生活。

どのくらいのお金が欲しいかはきっと人それぞれ違うでしょう。家族構成や生活スタイルによって必要なお金は異なってきます。エアラインパイロットの仕事はとてもやりがいがあって充実したものですが、仕事が人生の全てではありません。同様にお金が全てではありませんが、頑張って努力してパイロットになっても、自分が実現したい人生が得られないのであればそれは不幸なことです。

パイロットの給与収入だけで十分なのか

国内の大手エアラインパイロットとして得られる給与は一般的に見れば高額です。(パイロットと年収
厚生労働省が2019年に実施した国民生活基礎調査の概況によると、大手エアラインパイロットの所得水準くらいの1500万円以上の所得(給与ではなく所得)を得ている世帯は日本全体の3%程度にすぎません。

実現したい生活レベルによって経済的自由を得られる所得水準も異なってきます。

パイロットになれば、オシャレなタワーマンションに住んだり、毎年海外旅行に行くなどのちょっとした贅沢な暮らしは実現できそうです。
けれども、もしあなたが都心の一等地の豪邸に住んで、別荘を持ち、お手伝いさんを雇い、夏はヨーロッパ、冬はハワイで過ごし、まったくお金の心配のない生活がしたいと思ったなら、パイロットとして働くだけでは到底足りません。
ほかの人生の選択肢を選ぶか、パイロットをしながらうまく他の収入源も確保しなければなりません。

金持ち父さん貧乏父さんのキャッシュフロークワドラント

「金持ち父さん貧乏父さん」という本をご存知でしょうか。有名な本なので読まれた方もいると思います。もし読んだことがなければ、一度手に取って損はないと思います。学校では教えてくれないお金に関する示唆に富んだ良書です。

さて、金持ち父さんシリーズの中に「金持ち父さん貧乏父さんのキャッシュフロー・クワドラント」という本があります。
その中に下の画像で示されたキャッシュフロー・クワドラントという概念が登場します。その人がどこからお金を得ているかで分類するためのものです。

cashflow-quadrant
https://www.richdad.com/cashflow-quadrantより引用

それぞれの文字は、
E: Employee(従業員)
S: Self-employed(自営業)
B: Business Owner(ビジネスオーナー)
I: Investor(投資家)
を表しています。

パイロットはEクワドラント

キャッシュフロー・クワドラントの中で、パイロットはE:従業員のクワドラントに属します。比較的高額な報酬を得られますが、エアラインに所属している以上、エアラインパイロットは従業員という立場から逃れることは困難でしょう。また、現在の日本のエアラインの多くは自分の裁量で仕事を選べないため、もっと稼ぎたいと思っても限界があります。

金持ちパイロットになるには

「金持ち父さん貧乏父さん」の著者、ロバート・キヨサキ氏は、金持ちになりたければ、右側のクワドラント、つまりビジネスオーナーか投資家になるように勧めています。従業員や自営業では、どんなに頑張っても自分の体力と時間に制限されますが、右側のクワドラントの人たちは、自分のために他人やお金が働いてくれます。

パイロットとして勤務している限り従業員のクワドラントから出ることは困難ですが、日本でパイロットをするなら、うまく資産運用をすることで、経済的自由を手にするチャンスが手に入ると思います。

次回は、パイロットとしてどうしたら右側のクワドラントに入り、金持ち父さんを目指せるのか、パイロットの資産運用について考えていきたいと思います。

”自分の目標を達成している人、あるいは今の自分に本当に満足している人には滅多に出会うものではない。
それなのに人生を左右するような問題の選択を大多数の意見に委ねるべきだろうか?”

- キングスレイ・ウォード -(カナダの実業家、1932~)